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2024.3.17

【地方・中小企業向け】ペーパーレス化を進める10の方法を解説

「ペーパーレス化」は電子書籍のように、取り扱う情報をあらかじめ電子化し、紙の使用をやめることです。ペーパーレス化は、仕事の効率化やコストカットにつながる、またSDGsもあり注目されています。

しかしながら、どのようにペーパーレス化をおこなうのかは知られていない部分もあります。企業において、ペーパーレス化は徐々に浸透してはいるものの、まだまだ紙での業務をおこなっている企業も多いです。

本記事では社内のペーパーレス化を検討している方に向けて、ペーパーレス化のメリットとその方法について紹介します。

ペーパーレス化のメリット

ペーパーレス化には、どういったメリットがあるでしょうか。企業のペーパーレス化のメリットを、3つ紹介します。

業務効率化・生産性の向上

クラウドストレージに電子文書や電子化された文書を保存することで、情報の共有がスムーズにおこなえ、デジタル上でどこでも確認・変更が可能となります。ファイル名や文書内の文字列による検索が可能で、必要な情報を素早く検索できるため、業務効率が上昇します。また、空いた時間でほかの業務を進めるなど生産性の向上が期待できます。

コスト削減

ペーパーレス化のメリットとして、コスト削減効果が見込まれます。利用する紙が減るだけでなく、紙に関連する費用の削減ができます。コピー機の費用やインク代を抑えることができるほか、プリンター台数を減らすこともでき、リース代やメンテナンス費用の削減にもつながるでしょう。

また、紙書類は配送・郵送費、廃棄費がかかるとともに、社内で紙を運ぶ部分のコストも削減が可能です。さらに大量の紙書類を管理している場合、キャビネットや倉庫に保管するため、負担が発生しています。ペーパーレス化によりデータとして保存することで、その分のスペースを有効活用できるでしょう。

情報セキュリティリスクの軽減

ペーパーレス化によるセキュリティ面の強化は、特定のユーザーやグループだけがアクセスできるように制御することで、情報漏洩を防ぎます。また、電子文書はパスワードや暗号化で保護が可能で、不正なアクセス・内容が漏洩するリスクの軽減が可能です。

さらに電子文書の場合、文書がいつ、誰によって編集されたかの履歴を残せるため、不正な改ざんを防ぐことができます。電子文書は容易にバックアップを取ることができ、万が一のデータ消失や破損時でも元の状態に復元が可能です。

ペーパーレスで業務を進める10の方法

紙そのものを使用せずペーパーレスで業務を進める方法を10個紹介します。

1.電子文書保存

最初に取り組むことは、「印刷しない」ことです。今までなら印刷してファイルに入れるのをPDFにして名前を付けてストレージに保存する、これだけでペーパーレス化できます。PDF化は、Wordの「エクスポート」機能やPDF化するソフトウェア、オフィス複合機で作成できます。

2.請求書のペーパーレス化

請求書のペーパーレス化は、請求書や見積書などをコンピュータで作成し、それをメールやチャットで直接取引先に送信することで実現します。PDFなど電子データとして保存し電子メールで送信することで、印刷や封筒への封入、郵送といった手間や紙の消費を削減できます。さらに、電子帳簿保存法に従ってデータを保存すれば、請求書をデータ形式で保管でき、保管場所についての悩みも解消されます。

3.契約書のペーパーレス化

契約書は請求書ほど手軽に電子化するとはいきません。電子契約に対応したシステムの利用により、ペーパーレス化が可能となります。電子契約は、印鑑は不要で電子サインをおこなう仕組みです。多くのシステムはクラウド上で書類の管理・やり取りをおこなうため、オンラインで契約を完結できます。また、既存の契約書をPDFに変換する方法もあります。専用のスキャナーやアプリを利用して紙の契約書をスキャンし、電子化して保存が可能です。

4.ペーパーレスFAXを利用

ペーパーレスFAXは、FAX受信した文書を用紙にプリントすることなく、データとして保存できる機能です。保存したFAX文書は、サーバーを経由してパソコンで取り出したり、任意のパソコンに転送したり、メールに添付して送信したりできます。また、パソコンから直接FAXを送信することも可能です。FAXの送受信データが管理できることも大きなメリットになります。

5.バックオフィスの業務システムを導入

バックオフィスに基幹システムを導入するのも大きなペーパーレス化になります。伝票・帳簿の作成をおこなう財務会計システムや、材料の仕入れ状況から生産した製品の在庫・販売管理をおこなうシステムがあります。また、人事に関する情報管理や給与計算などをおこなうシステム、勤怠管理システムを利用するなど管理部門をペーパーレス化すれば、大幅な効率化が可能です。

6.ワークフローの活用

申請書や稟議書は、ワークフローを活用するとペーパーレス化できます。たとえば、取引先との契約に関する稟議は、担当者から所属長~上長~関連部署長=社長の順に承認をおこない最終決裁に至る流れが一般的です。次の人に渡しに行く手間を省け、一連の承認業務がスムーズにおこなうことができます。

7.タブレット端末の活用

パソコンが活用しにくい場面でのペーパーレス化は、タブレットなど持ち運び端末が活躍します。営業活動中に、訪問先で自社の資料を見せながら説明したい場合には、タブレット端末は最適でしょう。紙にして渡す必要があるもの以外は、現場にはアクセスできる端末だけを準備していくだけです。機密書類の紛失を防ぐメリットも期待できます。

8.オンラインストレージの活用

ペーパーレス化を実現するためには、業務ファイルの保存・管理・検索・共有をスムーズにおこなえる体制を整えることが必要です。適切な解決策として、改正電子帳簿保存法に準拠したクラウドストレージの導入が考えられます。証憑書類を含むすべての業務ファイルをクラウド上に保存・管理することで、企業全体でのファイル保管場所を一元化し、どのデバイスからでもアクセス可能になります。さらに、アクセス権限の設定が可能なため、どのユーザーがどのファイルにアクセスできるかを簡単に管理でき、これも大きなメリットです。

9.OCRでペーパーレス化

OCRは、手書きの文字や活字を認識しデータ化する方法です。紙に記された情報を人間が目で見て入力することなく、データとして活用できるようになります。最近はスマートフォンやタブレットのカメラを利用したOCRアプリも多数あり、手軽に文書のデータ化が可能です。

10.スキャニングサービスを利用

大量の紙資料が存在する場合、外部のスキャニングサービスを活用することも一つの選択肢です。スキャニングサービスを利用すれば、書庫や倉庫に保管されている資料を専門の業者に一括してデジタル化してもらえます。また、社内にスキャナーを設置して作業をおこなってもらえるサービスもあり、手軽に紙資料をデジタル化したいと考えている場合にはとくにおすすめです。

状況にあったペーパーレス化をおこないましょう

ペーパーレス化の方法は、文書を印刷せず電子ファイルで保存すること、および業務をペーパーレスにおこなうことです。その方法は、請求書や契約書からシステム導入、既存文書のペーパーレス化まで多岐にわたります。

ペーパーレス化により、業務効率化・生産性向上やコスト削減、情報セキュリティリスクの軽減がはかれる大きなメリットがあります。一部ペーパーレス化できない作業・書類は存在するため、自身の会社の状況にあったペーパーレス化を進めていきましょう。