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2024.4.9

FAX受注を効率化する4つの方法|FAXに捉われない業務改革に取り組むには

FAX受注の効率性に課題を感じている方もいらっしゃるかと思います。手書き注文書の管理やデータ入力作業は未だに効率化の余地があります。

特に、電子帳簿保存法の改正により、2024年1月からは国税関係帳簿書類をペーパーレスのFAXで受信し、データとして保存することが求められるようになりました。このような変化を受け、受注業務そのものの効率化が必要です。

そこで本記事では、受注業務そのものを改善する方法と効率化によるメリットについてご紹介します。

FAX受注を効率化すべき状況に陥ってませんか?

アナログなFAX受注をおこなうことで非効率的な状況に陥っていませんか?その原因は以下の点にあります。

  1. 受発注業務における手間やコスト
  2. 手入力によるミス
  3. 紙を使った業務による手間

これらの理由について、詳しく説明します。

受発注業務における手間やコスト

FAXを使った受注業務では、注文確認にかかる人件費やFAX用品の費用(紙やインク、トナーなど)がかかります。さらに、手書きの文字が読み取れない場合や、普段と異なる注文があった場合には、注文内容を確認するために電話をかける必要があり、非常に手間がかかります。

FAXで送られてくる注文書は手書きのことが多く、その文字が読みにくかったり、間違っていたりすることがあります。そのため、受け取った内容を正確に記録するのが大変です。また、受け取った注文をシステムに入力するときも手間がかかります。

次にコストですが、FAX機を使うためには電話回線の料金や、FAX用紙やインクの費用がかかります。これらの費用は、会社や店舗の大きさや使う量によって異なりますが、経費の大きな要素になることもあります。

手入力によるミス

FAXで受け取った注文は、情報をシステムに手入力することが必要です。しかし、この手入力によるミスはよく起こります。

手書きの注文書を読み取ってコンピューターに入力する際、文字が読みづらかったり、手違いで数字や単語を間違ってしまうことがあります。たとえば、「1」と「7」を間違えたり、「0」と「O」を混同したりすることがあります。また、集中力の欠如によって入力ミスが発生することもあります。

このようなミスが起こると、注文や情報が間違って処理されてしまう可能性があります。それによって、商品の発送が遅れたり、後から返品や交換が必要となるなど、余計な労力とコストが発生します。結果的に企業の信頼性や顧客満足度に影響を及ぼす可能性があります。

紙を使った業務による手間

FAX受注は紙を使って行われるため、手間が多くかかります。注文書を見るには物理的な書類を手に取らなければならず、それをファイルして保管する必要があります。

後で見たり検索したりするのも非常に手間がかかり、外出先では確認が難しいです。もし入力ミスがあれば、原本を確認する必要がありますが、外出先では確認が難しくなります。さらに、テレワークに対応していないため、テレワークをする場合には問題が生じます。

さらに現在は紙面の保管だけでなく、電子データとして保存しなければならなくなりました。電子帳簿保存法に対応するためにも、システム化によるFAX受注の効率化に取り組まなければならないのです。

FAX受注を効率化する方法

基本的にFAX業務を効率化しようとすると、システムの導入が必要となってきます。効率化には4つの方法がありますので紹介していきます。

FAX-OCRの導入

FAX-OCRとは、FAXで送られてきた文書のテキストを自動的に読み取る技術です。OCRは「Optical Character Recognition(光学文字認識)」の略称で、画像に写っている文字をコンピューターが認識し、テキストデータとして抽出する技術です。FAXで送られてきた文書をスキャンして電子データ化し、その電子データから文字を読み取ることで、受け取ったFAXの内容を自動的にテキストデータとして取り込むことができます。

FAX-OCRの利点は、受け取ったFAXの内容を手動で入力する手間を省くことができることです。FAX-OCRを使用すれば、手書きや活字を問わずその文書をスキャンしてテキストに変換し、コンピューター上で編集や検索が可能になります。これにより、受け取った情報を迅速に処理し、効率的に業務を進めることができます。

PC-FAXの導入

PC-FAXとは、複合機とパソコンを連携させ、FAXを送受信するためのシステムです。通常のFAX機と同じように、PC-FAXを利用すると、電子メールやファイルをFAXとして送信したり、FAXを受信して電子ファイルとして保存したりすることができます。

また、PC-FAXを使用すると、受信したFAXを直接コンピューター上で閲覧したり、保存したりすることができます。これにより、受信したFAXを電子データとして簡単に管理することができます。

クラウドFAXの導入

クラウドFAXは、インターネットを介してFAXを送受信するサービスです。PC-FAXと同様に、パソコンを使用してFAXを送受信できますが、クラウドFAXは専用のウェブアプリケーションやウェブサービスを通じて提供されます。

主な違いは、送受信の方法と利便性にあります。PC-FAXは通常、専用のソフトウェアをコンピューターにインストールして使用しますが、クラウドFAXはウェブブラウザーを介してアクセスし、FAXの送受信を行います。つまり、クラウドFAXを利用するには、特定のソフトウェアをインストールする必要がなく、どこからでもインターネットにアクセスできる環境であれば利用することができます。

また、クラウドFAXは受信したFAXを電子データとして自動的に保存し、ウェブインターフェースを介してアクセスできる機能が多く含まれています。これに対して、PC-FAXでは受信したFAXを手動で保存する必要があることがあります。PC-FAXよりも時代に合っているシステムと言えるでしょう。

Web受発注システムの導入

Web受発注システムは、インターネット上で注文を受け付けたり、受注した商品やサービスを発注したりするためのシステムです。

このシステムでは、取引先が専用のウェブサイトやアプリケーションを通じて注文を行います。注文内容はオンラインフォームを通じて入力され、データベースに保存されます。その後、受注側である企業や店舗側で注文を確認し、処理することができます。受注側では、注文内容を確認し、在庫の確認や注文の準備を行ったり、顧客に対して受付確認や配送状況の通知を行ったりします。

Web受発注システムは、FAX受発注と比べて、より迅速かつ効率的に業務を行うことができます。また、取引先とのコミュニケーションも改善され、注文の正確性や処理速度が向上します。さらに、オンラインの取引記録や顧客情報の管理も容易になります。

しかし、システムの導入は取引先の発注業務のフローに変化が発生してしまいます。取引先によっては、新しいシステムに慣れるまでに時間がかかるかもしれません。

受発注業務を効率化するメリット

受発注業務の効率化によるメリットは主に次の4つがあげられます。

  1. 書類管理の手間を削減できる
  2. 人為的ミスを減らせる
  3. 多様な働き方に対応できる
  4. 発注側のコスト削減につながる

書類管理の手間の削減ができる

まずは書類管理の手間の削減ができるということです。

受注業務では、たくさんの注文書や書類を管理する必要があります。しかし、従来の方法では、FAXで届いた注文書をプリンターで印刷して、それを手で整理して保管する必要がありました。これには時間と手間がかかりますし、保管場所も必要です。

しかし、受発注業務を効率化すると、受け取った注文内容をデジタルデータとして自動的に保存できるようになります。そのため、大量の紙の書類を印刷して管理する手間が省けますし、書類を整理したり保管するためのスペースも必要ありません。さらに、デジタルデータとして保存すると、必要な情報をコンピューター上で簡単に検索したり、必要な時にすぐにアクセスしたりすることができます。これによって、業務の効率が向上し、時間と手間を節約することができます。

つまり、受発注業務を効率化することで、書類管理にかかる手間を大幅に削減できます。これによって、業務の効率化や作業のスムーズさが向上し、受注業務全体の効率がアップします。

人為的ミスを減らせる

受注業務では、注文書や情報を入力することが必要です。しかし、人間が手入力する際には、ミスが発生する可能性があります。たとえば、数字を間違えたり、文字を見間違えたりすることがあります。また、文字が読みにくい場合や、手書きの注文書の場合は、正確に入力することが難しくなります。

しかし、受発注業務を効率化すると、受け取ったFAXの内容を自動的にデジタルデータとして読み取ることができます。これにより、人間の手で入力する必要がなくなります。そのため、手入力によるミスを大幅に減らすことができます。

さらに、受発注業務を効率化するシステムでは、入力されたデータを自動的にチェックする機能が備わっていることがあります。たとえば、注文数量が異常に多い場合や、不正確な情報が含まれている場合には、システムが警告を発することができます。これによって、ミスを事前に発見しやすくなります。

つまり、受発注業務の効率化によって、人為的ミスを減らすことができます。これによって、注文の正確性や効率性が向上し、業務全体の品質が向上します。

多様な働き方に対応できる

受発注業務の効率化により、時代に合った多様な働き方に対応できるようにもなります。

最近では働き方が多様化しており、例えば自宅やカフェ、さらには移動中の電車やバスからでも仕事をすることができるようになる「テレワーク」も浸透したのは実感されていると思います。

受発注業務を効率化すると、注文を受け取ったり送ったりする際に、特別な機械やオフィスでの作業が不要になります。代わりに、インターネットに接続されたパソコンやスマートフォンを使って、どこからでも受発注ができるようになります。これによって、オフィスに行かなくても、自宅や外出先からも仕事ができるようになります。

また、受発注業務の効率化によって、時間や場所にとらわれずに仕事ができるようになります。例えば、通勤時間を有効活用して仕事を進めたり、自分のペースで作業を行ったりすることができます。これによって、働く人々のライフスタイルや働き方がより柔軟になり、仕事とプライベートの両立がしやすくなります。

つまり、受発注業務を効率化することで、多様な働き方に対応できるようになります。これによって、働く人々の働きやすさや生産性が向上し、より良い働き方が実現されます。

発注側のコスト削減につながる

受注業務の効率化は、発注側のコストも同時に削減できる可能性があります。自社がFAX受注を非効率だと感じているのと同様に、発注側もFAXを用いることが効率的でないと感じているかもしれません。

しかし、受発注業務を効率化することで、発注側もコストを削減できます。たとえば、デジタル化された注文書を電子ファイルとして保管すれば、紙の使用や保管スペースの必要性が減ります。さらに、受注側とのコミュニケーションや手間も減らすことができます。これにより、発注側のコスト削減が可能となり、顧客の満足度向上にもつながるでしょう。

FAXに捉われない改革で、受発注業務を効率化しましょう

FAX受発注業務は正直なところ今の時代には合っていません。もちろんFAXでしかできない業界も少なからずあるでしょうが、時代に合わせた業務改革を行うのであれば、効率化に取り組みましょう。

受発注業務を効率化する方法は4つあります。

  1. FAX-OCR
  2. PC-FAX
  3. クラウドFAX
  4. Web受発注システム

ただしこれらの中でもFAXを手法としない、Web受発注システムが今の時代にはフィットしています。本質的な業務改善を考えるのであれば、FAXという手法に捉われない効率化も視野に入れましょう。